ドームの街 (REVISIONS)
探査機からの映像が送られてきている。
ダ「どうしたんだ?」
カ「P3X289だけど、大気は有毒素でいっぱい」
ダ「でもゲイトがあるってことは生存に適した環境じゃ・・・」
カ「えぇ、これは探査機が2時間前に送ってきた映像よ」
探査機の映像には青白いドームが見える。
大気の汚染を防げる、人口的なドームだ。
そして今、探査機がドームに近づく。
ドームの外殻は硬いものではなく、シールドのような感じだ。
無人探査機はドームに入った。
中には・・・
緑豊かな自然が広がっている。
(オープニング)
防護服を着てSG-1は目的のドームに向かっている。
防護服さえ着ていれば問題ない。
歩いているうちに例のドームに着いた。
強い静電気を感知した。
ドームに手を突っ込むとその周りを淡い光が覆う。
オニール大佐はドームをくぐった。
そしてカーター・ダニエル・ティルクも。
カ「大気は正常です、酸素、窒素…スーツもきれいです」
ダ「バリアが毒を拭い去ってくれたかな」
カ「バリアの内部はある種のホログラムみたい」
ダ「バリアはかなり抵抗があるな」
カ「あやまって外に出ないようにするためでしょう」
4人は防護服を脱いだ。
そして歩き出す。
物音がしたためオニール大佐が銃を構える。
オ「よし!出てこい!」
木陰から少年が顔を出した。
少年「外からやってきたの?」
オ「あぁ、そうだ。名前は?」
少年「僕はネヴィン」
オ「よろしくネヴィン」
カ「ご両親はどこ?」
ダ「きみのパパと話したい」
ネ「パパは町にいるよ」
少年は町にSG-1を案内した。
町は・・・洋風な感じだ(笑:すまん)
ケ「ケンドリック、ネヴィンの父です」
オ「訪問者が現れることはめったに無いようですな」
ケ「・・・生き残りは我々だけだ」
ダ「生き残り?なんのですか?」
ケ「・・・評議会でお話を」
そして評議会とやらに参加。
評議員は
4人 (男3:女1)
いる。
評(男)「あなたたちは外から来られたと?」
オ「その通り」
評(男)「しかし外は有毒の世界だ」
カ「防護服を着てきました」
評(女)「そもそもはどこから?」
カ「あぁ、地球という星です、6千光年離れています」
評(男)「宇宙船でいらしたのか?」
ダ「んぁ、いや、スターゲイトを抜けて」
評「・・・」
ダ「伝説か何かであなたたちも」
評(男)「お待ちください」
急に硬直する評議員たち。
不思議な自体に顔を見合わせるSG-1。
評(男)「マーグマーノも563年前に発見された」
評(男)「女神モリガンへの信仰と密接に関わる遺跡です」
評(女)「ダナーンの遺跡で発掘され国立歴史博物館に展示されました」
カ「ゲイトをご存知なのね」
評(女)「今知りました」
またも驚くSG-1。
評(男)「リンクを通して関係する情報にアクセスしたんです」
ここの住民は皆、目の脇に小型の装置をつけており、
これは町の持つデータベースと自分の脳とをリンクし、
いつでも必要な情報を入手できるというのだ。
SG-1はこの町でいろいろなことを知り、学ぶため、
滞在することにした。
オニールとティルク、ダニエルとカーターは
それぞれ二手に別れ宿を借りることにした。
ダニエルとカーターは町のエンジニアの家に泊まった。
エンジニアであるパランと、その妻エヴァラ夫婦の家だ。
パ「おいしかったですか?」
ダ「えぇおいしかったですよ」
カ「食料の生産には困ってないんですね」
エ「自給自足が確立してますから」
カ「電力はどうやって?」
パ「地下深くの地熱で。明日お見せしましょう」
エ「パランはシステムを維持するエンジニアなの」
ダ「科学は相当な水準ですが、生活とはアンバランスですね」
エ「科学がこの星を破壊した。私達はシンプルライフを選んだの」
ダ「僕らの星でも環境汚染が問題になっています」
エ「だったらリンクを使えば?とっても簡単よ」
カ「あぁ、今はやめた方がいいと思うんです」
カ「・・・私たちの脳が耐えられるか未知数ですから」
・
・
・
夜中、1人荷物を持ち外に出て行く。
それを見たものは誰もいない。。。
朝。
目が覚めたオニールの前に防護服を着たネヴィン(子供)がいる。
オ「おはようネヴィン」
ネ「ネヴィンじゃない!僕はオニール大佐だ!」
ケ「ネヴィン、学校の時間だ、部屋に行ってアクセスしなさい」
ネ「大きくなったら探検家になっていい?」
ケ「・・・また今度話そう、さ」
そして部屋に行くネヴィンとその父ケンドリック。
カーターがパランに道案内され、コントロールルームへ。
なんと町の風景とは一転、ハイテク機器が並ぶ。
ダニエルはパランの妻エヴァラに連れられ古びた図書館へ。
この星の歴史を探しに来た。
カーターがパランにハイテク機器の説明を受けている中、
なんと管理画面が変わりコードの羅列になった。
カーターはパランを呼んだがパランは無反応。
時を同じくしてダニエルが話しかけていたエヴァラも
まったく動きが止まってしまったのだ。
少しして画面が元に戻ると同時に、
パランもエヴァラも動き出した。
カーターはおかしいと思い問いただすが、
パランは「君の見間違いだ」と笑う。
少し経って、SG-1は会した。
オ「それで収穫は?」
カ「パランの協力でデータをダウンロードできるかも」
テ「見返りを求められただろう」
カ「何も。今の生活に満足しきってるわ」
オ「それが私には理解できん」
ダ「それで400年以上生き延びてきた」
カ「引越しをすすめてみたら?」
オ「あぁ、そうだな」
再び評議会へ。
今度は評議員が
男3人
しかいない。
評「ドームから出ろとおっしゃるんですか?」
オ「不可能じゃない」
テ「あんたたちが住める星はたくさんある」
評「ここで足りないものはありません」
カ「広い空間は?」
ダ「新鮮な水や空気も。山や森は?」
評「それもリンクを通して体験できます」
オ「町の人には違う意見もあるかもしれない」
評「評議会は町の代表。ここの決定は皆の意思です」
ダ「もう1人の女性評議員の意見は?」
評「女性?前回2年前の選挙以来女性の評議員はいません」
オ「何言ってんだ?昨日そこに座ってたろう」
評「オニール大佐、評議会は常に3人で構成されてきたんですよ」
(CM)
外に出たSG-1。
カ「リンクが関係していると思われます」
カ「ダウンロードできるなら記憶も書き換えられるはず」
オ「いずれにしろ信用できないってことは確かだ」
カ「大佐、私は引き続きドームテクノロジーの調査を」
ダ「僕は本を調べる。ヒントをつかめるかも」
テ「彼らの態度はおかしいが、差し迫っての脅威は無い」
オ「わかった、調査を続けよう」
ドームのラボでカーターとパランが話している。
電力の状況が朝の状況よりも低下していることにカーターが気付いた。
パ「そんなことないさ、ほら、朝のデータと一緒だろ」
カ「いいえ、このデータは間違ってるわ」
パ「僕はリンクを通じて過去400年のデータを確認してる」
カ「変動があるとバリアの安全性が脅かされる?」
パ「ん~そうなるだろうな、でも、一度も無かった」
ところ変わって公園を歩いているオニールとティルク。
そこにケヴィンの父ケンドリックが走ってくる。
ケ「待ってくれ!」
ケ「本当なのか?外に連れて行ってくれるって」
テ「しかし簡単に決められることではないだろう」
ケ「…コンピュータの空ではなく、本当の自然の中で息子を育てたい」
オ「喜んで連れて行こう」
大きくうなずくケンドリック。
おっと、カーターが何かを発見した。
カ「大佐、ドームのパワーが落ちています」
オ「・・・」
カ「大佐、聞いてますか?」
オ「・・・無人探査機が消えた」
カ「最初見た時のパワーレベルと比較しました」
オ「それで?」
カ「パワーが4%落ちています。このままではドームが崩壊します」
するとまたコンピュータは情報を書き換えた。
町の人がその瞬間止まる。
動き出したその時、ダニエルと一緒に図書館にいた
パランの妻エヴァラが突然早足で歩き出した。
それを追うダニエル。
なんとエヴァラはドームの外に出てしまった。
またまたSG-1はミーティング。
やはり
リンクが元凶
という結論に。
しかしリンクをつけている以上住民はコンピュータの言いなり。
カーターはパランの説得を、
そしてダニエルは図書館の資料探し。
オニール大佐とティルクは定時連絡に向かった。
定時連絡に向かう2人に例の子供ネヴィンが駆け寄ってきた。
ネ「オニール大佐!どこ行くの?」
オ「きみの家に寄る、防護服がいるんだ」
ネ「うちはこっちだよ」
テ「冗談だろ、道は憶えてる」
ネ「そっちは何もないよ。こっち」
そして少年の言うとおり、家に着いた。
オ「ティルク、いったいどうなってるんだ?」
そこにネヴィンの父ケンドリックが入ってきた。
ケ「大佐、もうお帰りで?」
オ「いや、メッセージを伝えるだけだ。大丈夫、置いていかないよ」
ケ「何ですと?」
オ「一緒に行きたいものは誰でも歓迎する」
ケ「どうして私が?」
テ「作り物じゃない本物の空のある世界に住みたいと言っただろう」
ケ「誰かとお間違えになってる」
オ「ネヴィン、探険家になるんだろ?」
ネ「庭師になるんだ、お父さんみたいに」
テ「リンクに操られているんだ」
オ「なぁ頼む、1分でいいからはずしてくれ」
ケ「できません、リンクは生活に欠かせません」
ケ「リンクをはずせばその場で死んでしまいます」
オ「そんなこと言ってなかっただろ」
ケ「大佐、もうお帰りください」
カーターがコントロールルームに向かっている。
そこにオニール大佐からの通信。
オ「カーター、今どこだ」
カ「コントロールルームに向かってます」
オ「気をつけろ、やばくなってきた」
走るカーター。
コントロールルームに着いた。
パランがいる。
カ「パラン、今朝電力が落ちてるって言った話、覚えてる?」
パ「あぁ。きみの間違いだ」
カ「今はどぅ?」
パ「安定しているよ」
カ「いいや、変わってる」
カ「数値が変わるたびリンクであなたたちの記憶も書き換えられてる」
パ「少佐、ばかげてるよ」
カ「そんなことない、ドームは崩壊するわ」
カ「今すぐ住人に警告しないとエヴァラも死ぬことになるわよ」
パ「だ、だれ?」
カ「エヴァラ、奥さんよ」
パ「少佐、わたしは独身だよ」
場面が変わり、ダニエルが書庫を探している。
証拠を見つけた。
コントロールルームに急ぐ。
カーターとパランはまだ言合いをしている。
コンピュータの影響だということをパランは認めようとしない。
カーターはパランにリンクをはずすよう説得している。
そこにダニエルが到着。
弁護士はリンク導入後も紙で書類を残していた。
それは土地の所有権を記したものだった。
署名数はなんと10万人。
現在の住人はリンクによると1300人程度。
コンピュータはドームの崩壊をする代わりに
ドームを維持し、人を削除する手段を選んでいた。
ドームを縮小し、それに見合った人口にすれば
規模は小さくなるものの、ドームとしての寿命は延びる。
探査機が消えたのも、探査機が動いたのではなく、
ドームが縮小したことで消えたのだ。
ドームの外には当然10万人の屍骸もある。
カーターの説得が続く。
カ「パラン、リンクをはずして、大丈夫よ」
パ「だめだ、やめろ~」
カ「大丈夫よ」
パランのリンクは外れた。
パランはやっとカーターを信じた。
カ「さぁ、手伝って」
その時、またもコンピュータはコード書き換えを。
狙いはオニール大佐とティルク。
全住人が2人を追い始める。
オ「カーター、住民に追われてる」
カ「コンピュータに操られているんです」
オ「早くしないとやばいぞ」
ようやくコンピュータにアクセス。
SG-1メンバーのデータを全て消去。
パランはリンク無しで・・・自分の知識でコンピュータを操作。
充実感に覆われている。