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ドキュメント死刑囚

篠田博之 著 / ちくま新書 刊 この本になぜ興味を持ったのか?

それは裁判員制度が始まるということで
NHKで模擬をやる番組
を見たのがきっかけ。

自分がもし人を裁く立場になったら
いったいどのように対応すれば、
いったい何を判断基準にすれば、
そもそも裁くことなどできるのか、
いろいろな思いが湧いてきた。


それでこの本を読んでみることにした。


目次を見てみよう。
(Amazonより引用)



序章 死刑に犯罪抑止力はあるか
突然の執行/死刑にしてほしい/言動のギャップ/反社会性人格障害/加害者の背後にあるものを想像すること

第一章 すべては夢の中
突然届いた手紙/杞憂/1審の死刑判決/幼女殺害と犯行声明文/約20年ぶりのビデオ鑑賞/高校時代から幻聴や被害妄想/事件直前の祖父の死/分裂した鑑定結果/多重人格/両親の忌避と祖父の再生/本当の両親に会いたい/鑑定医が指摘する「解離性家族」/シンボルとしての卓袱台/社会規範の象徴としての父親 /「死ね! この野郎!」との罵声/すべて夢の中/幼女の遺体を解体した理由/おじいさんに捧げる儀式/おじいさんが姿を現す/獄中で聞こえる幻聴/拘置所での投薬治療/最高裁で死刑確定/死刑確定後の接見/私の家族の住所をつきとめて下さい!/口元がほころんだ/死刑確定後の処遇の変化/「絞首刑は残虐なので薬殺にすべきだ」

第二章 孤独感と殺意
小児性愛と反社会性人格障害/手記を連載/小林薫と宮崎勤/「第二の宮崎勤になりたい」/父親に望む6か条/悲しかった「母親の死」/孤立感/父親との微妙な関係/小児性愛と性犯罪/新証言と揺れ動いた心情/<真実>と題された手紙 /希薄な社会規範の意識/地獄絵図/どちらが<真実>なのか/死刑になりたい/遺族の訴えに法廷中が泣いた/父親の証言/母親の証言/「愛情の深さを知りました」/涙を流している自画像/死刑判決と謝罪文/死刑判決にガッツポーズ/判決後揺れ動いた心情/控訴取り下げ/控訴取り下げの理由/最後の別れと新たな展開/100人を超えた死刑確定者

第三章 底なしの憎悪、むき出しの殺意
獄中結婚/加害者側への自己投影/宅間守からの手紙/幼稚園ならもっと殺せた/ガソリンだ。ガソリンだ。ガソリンだ/倒錯した差別意識/死刑になる方がええんや/地面にへたりこむまで、刺したかった。刺したかった/少しでもましな死刑囚生活を送るには/死刑は殺される刑罰や/宅間守の妻の手記/死刑執行当日の様子/「君に少しでもお金を残してあげることができるね」/憎しみは直接的・暴力的・攻撃的だった/謝罪を求められるのは筋違いや

第四章 死刑への向き合い方
無期懲役と死刑の隔たり/林眞須美被告の「悲しかった日」/「来年こそは、死刑執行のないことを願います」/家族全員が母親を支援/北九州監禁殺人事件/恐怖の支配下で家族殺害に加担/「死んだ後には、骨も残したくありません」

終章 凶悪犯罪に社会はどう対処すべきか
家族というキーワード/善玉対悪玉/絶望の中で希望を見出す/ジャーナリズムの不在/「罪を償う」とはどういうことか



この本に、結論は書かれていない。
ただ、ヒントのような事は書かれている。
そう僕は思った。

取り上げられている犯罪者は
いずれも凶悪犯で死刑宣告者だ。
著者の篠田さんはこの難しい問題に
(死刑囚の生い立ちや考え方、等)
真っ向から立ち向かっている。
本当にすばらしい方だと思う。


最後には問題提起もしている。
こういった凶悪犯を再び出さないために
もっと事件を深く追いかけるべきではないか、と。
それが今、できていないという現実。
篠田さんの希望は書いてあるが、
これはジャーナリストだけでなく、
一人一人が一時期騒ぐだけで終わらせず、
いつまでも忘れないことも大事だと思う。


そして、3人の犯罪者に共通すること。
人はやはり、疎外されてはいけない。
疎外してはいけない。
それと、なんとなく思ったことは、
誰かに依存しすぎてもいけないのかも?
と言うことである。


とにかく、この本には
犯罪者のことについて詳細に書かれている。
僕はどちらかと言うと、
被害者側の立場というよりは
加害者がなぜこのような狂気に至ったのか、
そこに主眼を置いて読んでいた。
被害者にとっては死刑で当然と思うだろう。
しかし加害者の側に立つと、
単純にそうすれば良いという流れにはならない。

僕が前にも書いたように、
「犯罪当事者の生活環境に関わる人間すべてに何らかの制裁を加える必要があるのではないか」
ということも本当にそうしないと
歯止めがかからない(他人事精神が無くならない)
のではないかと思ってしまう。

裁判員制度が良いほうに向かうといいけど。。。



ドキュメント死刑囚 (ちくま新書 736)

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